若手のSIerで働く人たちで転職を検討している人が、転職エージェントからほぼ必ず進められるデジタルマーケティング企業。
ここ数年で「デジタルマーケティング」というバズワードとともにいつしか「業界」と呼ばれるようになりました。
実際、デジタルマーケティング業界は、ベンチャーや大手を含めてかなり盛り上がりを見せていて、
私はSIerからデジタル業界のITコンサル業務をして早くも2年が経ちます。
今日は、デジタルマーケティング業界の業務や転職してよかったこと、年収について、実際の生の声をお伝えしたいと思います。
- そもそもデジタルマーケティング業界という明確に定義できる業界は存在しない
- デジタルマーケティング業界の企業の種類
- 広告代理店系
- コンサルティングファーム(戦略・総合・IT)
- SIer
- SaaS企業
- 媒体企業
- 年収は?
- どんな人がデジマ業界のITコンサルとして活躍する?
- 今後どうなると思う?
- まとめ
そもそもデジタルマーケティング業界という明確に定義できる業界は存在しない
Web制作会社、リスティング広告代理店、接客ツールベンダーなど、デジタルマーケティングに必要な会社は10年以上前から存在していましたが、
はじめっから釣りタイトルで申し訳ないですが、デジタルマーケティング業界という業界は明確な垣根がない企業体の集合で作られた業界だと思っています。
時代を振り返ると、
もともとは企業ごとに個別のソリューションやサービスでお客さんの課題を解決していて、
One to Oneなマーケティングができるスマホや端末が広まり、
テクノロジーの発達やデータの利活用が進み、
Google や AppleなどIT巨人企業が影響力をもち、
デジタルな方法が売り上げや事業に貢献する割合が増えていったときに、マスの対比として生まれた単語だと思っています。
要は、デジタルマーケティング業界とは、採用側の仕掛けや業界の大企業の思惑でうまく作られた造語だと思っています。
結果として現在は、様々なプレイヤーが混在する、業界の人でも垣根がよくわからない業界ですが、
特徴としては、
- 変化が激しい
- 最新ノウハウが日々更新される
- 多種多様なベンダーや企業とコラボレーション
- コンサル 、広告代理店、媒体、SIer、SaaS企業が中心
- BtoBビジネス
こんな感じでしょうか。
デジタルマーケティング業界の企業の種類
さまざまな企業の集まり、と言う話の中で、それぞれのビジネスごとの特徴を説明していきます。
私はSIerよりのコンサル業務をしていますので、その立場での解釈でデジタルマーケティング業界の立ち位置を説明したいと思います。
広告代理店系
電通や博報堂など、マス専業だった企業もデジタル分野には積極的に取りにいってます。 なぜかというと、今や2019年時点で日本の広告費はマス広告よりもデジタル広告のほうが比重が高いのです。
電通デジタル、博報堂デジタル、アイレップなどが有名ですね。
コンサルティングファーム(戦略・総合・IT)
BtoBで企業支援をしているコンサルファームがデジタル領域に手を出すのは明白です。
デジタルに限らず、コンサル業界は空前の売り手市場です。
理由は今までのコンサルのように、綺麗な戦略を描くだけではなく、実行支援までを求められています。
大きな変化を要求されていて、それらのスピード感も重要であるとした場合、最新のデジタルの知見や支援の需要も高くなりがちになります。
ボスコンからアクセンチュア、デロイト、PwC、IBMなど、大手のコンサル ファームはデジタル領域の採用を増やしています。
SIer
SIerはデジタル分野後発組ですが、徐々にデジタルマーケティングにシフトしています。
NTTデータがwebマーケティング支援企業のネットイヤーを買収したりしているのがいい例です。
彼らは既存の業界のモデルでは危ないという危機感があります。
理由は外資ソフトウェアベンダーがものすごい単価の安い同等以上のサービスを提供していて、自分たちのビジネス領域に進出しているからです。
SaaS企業
SaaS企業は、簡単にいうとマーケティングに必要なITサービス提供会社と思ってもらえればいいです。
例としては、SalesForce、 Adobe、Microsoft、Amazon、Google、DataRobot、PLAID社などなど、幅広いですね。
サービスを開発して、使ってもらうモデルです。
ここもデジタルマーケティングのヒエラルキーとしてはかなり高いとは思います。
媒体企業
Google、Yahoo、Facebook、Amazon、LINEなど、ユーザーを多く抱えるサービスを持つ企業です。 媒体が持つデータなくしてはOne to Oneなマーケティングができません。
言わずと知れた企業ですので正直このあたりは、IT業界というべきかもしれません。
年収は?
業界や規模にによりますが、大手企業の年収はかなり高いと思います。
私はこの業界の中ではITコンサルとして働いていますが、社会人5年目で年収800万です。
この業界にきて200万あがりました。
(前職は大手で給与もそこそこいい感じでしたが、おそらく年収はその人たちよりももらっています。)
特にITコンサルタントはそもそも年収が高いのですが、軒並み経験者の転職者は給与が上がって入る人が多い印象。
どんな人がデジマ業界のITコンサルとして活躍する?
あくまでITコンサル の業務に限ります。
2パターンいて、まずは、「プロジェクトを成功させる人」。
課題や問題が日々生き物のように変わるプロジェクトの課題や問題を的確に見極め、打ち手を考え、実行できる人は必ず重宝されています。
2つ目は「お客さんの期待に答える提案をして伴走できる人」です。
お客さんのビジネスや業界を誰よりも理解し、お客さんの社内の関係者を巻き込みながら新しい取り組みやプロジェクトを立ち上げられる、提案ができる人は、製品やトレンドが移り変わるデジタルマーケティング業界でかなり有利なスキルだと思っています。
今後どうなると思う?
AIやVR、ブロックチェーン、Fintechなどなどバズワードも多いですが、
僕が思う今後熱い業界の流れを書くと、かなり一般的ですが以下かと。
- 5G
動画やリッチコンテンツなど、ユーザが受け取る情報がリッチになる→コンテンツ制作や動画で表現できることが増え、ユーザの行動を変えやすい訴求がしやすくなる
- D2C
Direct to Consumerという用語ですが、消費者に届けるために自社の商品を自社のECで売るモデルのことです。 要は、ZOZOなどの小売プラットフォームを介さず自分たちで販売を行うモデルです。
なぜ今更?
ECを立てるのが簡単になったのもありますが、ファンを作れれば物が売れる時代になったということも大きいのではないでしょうか。 結局プラットフォームがなくても、世界観やブランドを打ち出すことが好まれる時代ということです。
- 情報銀行
個人情報の管理の重要性が叫ばれてから、第三者が個人情報を預かって販売や活用に使うためにここ1年前程度から話題になっている取り組みです。 個人情報の販売を認可でやることで、信頼あるデータを事業化しようという流れですね。
それだけ、データの活用、販売の文化が進んでいます。
ただし情報銀行という単語は日本だけで流行っている事実。
似た話で、個人の信用なども中国も微信などが個人のデータを活用したビジネスをしています。
お見合い相手をスコアリングして、信頼ある人と結婚のお見合いができる、というサービスです。
年収や学歴、その他第3者の評価のデータなどを元に、個人のスコアが特定されます。
個人のスコアリング、情報の活用の文脈で新たなビジネスが日々出てくると思います。
まとめ
結論、デジタルマーケティング業界は非常に面白い、ということが言いたかったのです。
IT業界でエンジニアのキャリアに悩む人は、選択肢の一つとしておすすめです。
特に新卒1年目、2年目でIT業界のキャリアに悩んでいる場合は、一度転職活動でエージェントと話してみると、 世界や物事の幅がグッと広がります。
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